2025/01/13 解決事例・コラム
健康を守り事業を支える!経営者が知るべき三大疾病のリスクと対策
日本人の死亡原因の上位を占める三大疾病――「がん」「心疾患」「脳血管疾患」。これらの病気はすべての人にリスクがありますが、経営者にとっては個人や家族の問題にとどまらず、事業にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。そのため、万が一の事態を想定し、適切な備えをしておくことが重要です。
三大疾病とは
三大疾病は、「がん(悪性新生物)」、「心疾患」、「脳血管疾患」の三つを指します。厚生労働省の統計によれば、これらの病気は日本人の主要な死因であり、特に経営者にとっては健康問題以上に経営リスクとしても捉えられるべきものです。
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がんは、正常な細胞が異常に増殖し、体の各所に転移する病気です。一生のうち二人に一人ががんになるリスクを抱えており、男性では前立腺がん、大腸がん、肺がん、女性では乳がん、大腸がん、肺がんが多いとされています。
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心疾患は心臓の機能不全による病気で、虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)が代表的です。これらは動脈硬化が原因となることが多く、急性期には命に関わるケースもあります。
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脳血管疾患は脳卒中とも呼ばれ、脳の血管が詰まる脳梗塞や破れる脳出血が含まれます。後遺症が残りやすく、日常生活に支障をきたすことが多いのが特徴です。
経営者に及ぼす影響
経営者が三大疾病に罹患した場合、事業全体に深刻な影響が及びます。特に中小企業では、意思決定や営業力を経営者個人に依存することが多く、以下のリスクが考えられます。
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経営の停滞 病気によって意思決定ができなくなると、代替のリーダーが必要です。適切な後継者がいなければ、経営が不安定になり、事業継続が困難になる可能性があります。
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信用力の低下 経営者の健康問題は外部からの信用力を低下させ、融資条件が悪化するなど資金繰りに影響を与えることがあります。
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従業員への影響 業務負担の増加や待遇の悪化により、従業員のモチベーションや生産性が低下し、最悪の場合、退職者が続出する可能性があります。
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家族への影響 経営者が罹患することで、家族に介護負担がかかるほか、経営者自身の保証債務を家族が引き継ぐリスクもあります。
三大疾病への備え
健康問題を事業リスクとして捉える以上、経営者は日頃からの備えが欠かせません。
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生活習慣の改善 三大疾病の多くは生活習慣病と関連しています。バランスの良い食事、適度な運動、ストレス管理、禁煙、節酒を心がけることが予防の基本です。
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定期健診の受診 定期的に健診を受け、自身の健康状態を把握することが重要です。がん検診や人間ドックを活用し、早期発見・早期治療を目指しましょう。
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健康経営の実践 経営者自身が健康に留意するだけでなく、企業全体で健康経営を推進することも効果的です。従業員の健康維持も事業継続性を高める要素となります。
おわりに
三大疾病は誰にとっても身近なリスクですが、経営者にとっては個人の健康問題にとどまらず、会社の存続に関わる重大なリスクです。適切な生活習慣や定期健診を通じて、自身の健康を守ることが、事業の安定を支える鍵となります。健康を経営視点で捉え、万全の備えをすることが重要です。