解決事例・コラム

2026/01/15 解決事例・コラム

離婚を実現する上で必要なもの―経済的自立が支える決意―

離婚を実現する上で必要なもの
―経済的自立が支える決意―

離婚の実現に必要なものとは

 離婚問題を専門に扱う弁護士の立場から見ると、相談者の方々が気にされるポイントと、実際に離婚を実現できるかどうかを左右する要素には、しばしばギャップがあります。多くの方は、「自分の事情は法律上の離婚理由に当たるのだろうか」「どんな証拠を揃えればよいのだろうか」といった“法律の条件”をいちばんに考えます。もちろん、これらは離婚の手続を進めるうえで大切なポイントです。

 けれども、実務の現場での経験則として言えるのは、離婚の成否を決定づける要因は、実は別のところにあるということです。最も重要なのは、本人の「離婚する」という決意の固さです。この決意が揺らぐと、配偶者からの謝罪や懇願、家族や友人からの「もう少し我慢してみては」という助言に心が動いてしまいます。調停の席でも、相手方の主張に押し切られてしまうケースが少なくありません。

 そして、その決意を支える基盤こそが「経済的な自立」なのです。「離婚後の生活が成り立つか心配」「専業主婦(主夫)になってしまったので、収入がない」こうした経済的不安は、離婚への決意を大きく揺るがせます。反対に、経済的な見通しが立っていれば、どれほど厳しい交渉局面でも、冷静に対処する精神的余裕が生まれます。

 そのため、多くの場合、離婚を考え始めた段階では、可能な範囲で仕事や収入源をつなぐことが重要になります。働き方は問いません。パートでも、短時間勤務でも構いません。今の仕事を続けられるなら続けること。もしそれが難しい状況なら、別の形でもよいので、収入が途切れにくい手段を検討しておくことが役に立ちます。

 収入があると、選べる道が増え、交渉の場でも「急いで決めないと生活が成り立たない」という状態から距離を取りやすくなります。そして何より、「自分の人生は自分で決める」という感覚を保ちやすくなります。

 離婚は、単なる書類や手続だけの問題ではありません。これからの生活を組み立て直し、自分らしい人生を取り戻していくプロセスでもあります。そのプロセスを最後まで進めるために、生活の土台(収入や支出の見通し)をできる範囲で整えておくことが、大きな支えになります。

専門家がサポートできること

  • 離婚に向けた具体的な準備(資料の整理、別居のタイミング、収入をつなぐ工夫など)のアドバイス
  • 婚姻費用分担請求、財産分与、養育費など、経済的側面の交渉
  • 親権・監護に関する法的助言
  • 調停・訴訟における代理人業務
  • 離婚後の生活設計に関する情報提供(公的支援制度のご案内など)

 離婚を考え始めた段階で、早めに専門家に相談することで、状況に応じた進め方を整理でき、より納得感のある形で合意に至る可能性が高まります。
 なお、危険がある場合は、まず避難や支援につなぐべきケースもあります。心身の安全が最優先です。お困りの際はぜひ専門家にご相談ください。

 

ご相談のご案内

弊所では、離婚問題全般に関するご相談を承っております。
「離婚に向けてどう準備すればいいか知りたい」「経済的な不安があるが離婚できるか相談したい」など、お気軽にお問い合わせください。

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